忙しい時子どもとの時間をどのように作るといいの?

仕事が遅くに終わるから帰ると子どもが寝ていることが多いし、最近忙しい毎日だわ

お仕事に頑張るお母さん、我が子との時間をどのように確保したらいいか困っているお母さん、また自分の時間を削って子育てをしていることにストレスを感じ始めてきたお母さんへ。短い時間でも、質の高い、内容の濃い触れ合い時間を過ごすコツです。

 

子どもとふれ合える時間が確保できる時がきたら、まず大切にしてほしいことは初めに一緒に過ごす環境を整えることからとりかかってください。その時間だけでいいので、可能ならテレビをつけない、音楽を流さない、携帯電話(ラインやメールも含めて)やiPadなどの動画を見せない、ことに努めてください。すると、外やお家の中の生活音がたまに聞こえてきながらも、人工的な刺激が無くお母さんの小さい声すら子どもが聴きとれる空間が成立します。これが一緒に過ごす環境を整えるということです。賑やかで、情報溢れる今の時代と対極の環境です。子どもとの関係が深まり、子どもの聴く力が育ちます。お母さんとのふれあいの時間を通して、成長した子どもの姿です。
携帯電話や動画、音楽から断つことを、なぜ勧めたかと言いますと、いくら大好きなお母さんの声であっても音楽や動画の方が、瞬発的に子どもを惹きつけるパワーがあるからです。惹きつける力が強いうえに圧倒的な情報量のため、子どもは大人しそうな様子でも脳内と五感はフル回転で動いています。ですので、テレビや動画に夢中になってお母さんの話を聞いていない、なんてこともよくあるでしょう。約束事や大事な話をする時も同様、大人にとっては携帯電話や動画等から断つ行為は我慢の要素が高いかもしれませんが、急な用件以外はその時間我慢するだけで、短い時間でも満足度の高いひと時を過ごせます。
携帯電話やiPadの操作の仕方を既に覚えてしまった子なら、ちょっとの時間でもそれらから断つことを難しいと感じることでしょう。無理に取り上げるとせっかくのふれあいの時間が喧嘩になりかねないので、その場合はそれを仲立ちとして一緒に会話や遊びを楽しんでください。動きの表現、コミュニケーションツールとして活用することで、「お母さんと一緒に遊んで楽しかった」と、自分の好きな動画・音楽+お母さんの存在が記憶に残ります。無機質で機械的なものは、人肌の柔らかさや温もりを加えてあげることで子どもも有意義な時間を過ごせる保育教材として生かされます。

 

この事にまずは気をつけた上で、状況に応じてお母さんに意識してほしい事があります。限られた時間の子どもとの触れ合いの中でも、子どもとの関係が希薄になることを防ぎます。

@毎日ばらばらでも、お母さんがある程度の時間を日々確保できる場合
A家に帰ると子どもはもう寝ている、子どもとの時間のすれ違いが多いお母さんの場合
Bお母さんの仕事休みの日が毎週決まっている場合

 

毎日ばらばらでも、お母さんがある程度の時間を日々確保できる場合 

その際意識してほしい事は、お母さんの心が他の考え事などで焦っていたり余裕のない時に子どもとの時間を持たないでください。子どもとふれあう時間は、お母さんが無理して作るものでも無いからです。お母さんが無理をしてしまうと、余裕がない故に子どものちょっとしたことが癇に障りやすくなります。お母さんから見ると些細な事だったとしても、子どもにとってはその瞬間は重要で、気持ちの温度差が歪みを生む可能性が高くなります。
とはいえ、お母さんの余裕がない時ほど子どもは不思議と「見て〜!」「ねぇねぇ!」と強引に来ることも…手が離せない時は、返事もないがしろにしがちでしょう。その時は、まず子どもが言い切るまで眼を見てお話を聴いてあげてください。会話が途切れたところで「良かったね」「そんなことがあったのね」と、短い言葉でもお母さんが笑顔で応えるだけで、子どもは気持ちが満たされます。それで終われば良し、続くようなら「ごめんね、お母さん後でいっぱいお話聞きたいと思って今やること頑張ってるから、もう少し待っててくれる?」「今忙しくて、後ででも良い?」と声をかけてみてください。「今忙しい」という言葉を用いて答えるときは、+もう一言を必ず添えてください。「後で」のタイミングを「〜が終わってから」と具体的に言葉にして伝えると、子どもも見通しを持つことができます。

 

家に帰ると子どもはもう寝ている、子どもとの時間のすれ違いが多いお母さんの場合 

子どもが離れていても「お母さん」の存在を思い出せる、ぬくもりを感じられる何かを、その都度少しでも用意しておくと良いでしょう。文字がわかるようになったのならお手紙やちょっとしたメッセージを添える、ごはんもいつもは茶碗によそう所をおにぎりにしてみる、等少しの変化で良いです。一緒に出かけた際に買ってあげたお人形などを渡して「お母さんの代わりに見てくれているからね」と伝えるのも良いでしょう。子どもがお母さんの姿を思い浮かべられるきっかけを、何か置いて行ってください。孤独感が薄れていきます。お手紙は、文字はひらがなのみで書きましょう。

 

休みの日が毎週決まっている場合

とことん子どもとの時間を満喫してほしいですが、「〜へ行こう!」と特別な事を毎回考える必要はありません。お母さんと生活を共に、ゆったりとすごす、それだけで子どもは満足ですし、その方がたくさんの学びを発見しやすいです。大型施設に行って遊ぶこともたまには勿論いいです。近所の公園に遊びに行ったりスーパーの買い物に付き合ってもらったりする、お母さんといつもの日常を過ごせるだけで子どもは十分幸せを感じています。いつもより寝すぎてしまった時は、一緒にお布団の上でごろごろ、だらだらと触れ合う時間があってもいいでしょう。休みの日くらいは決められた時間に動かなきゃという意識は少し緩めて「笑って許そう」くらいの心持で、お母さんもしっかり体を休めてください。もし、過ごし方が最近同じだなぁとマンネリ化してきたと感じるようなら、「今日は特別よ」という言葉を用いると普段と違う日常を演出できます。

TOPへ