トイレトレーニングを始めるタイミングっていつ?

トイレトレーニング、お母さんにとってはおもらしした床を拭いたり、パンツをお洗濯したり、大変と感じることの多い時期かと思います。トレーニングの見極めと自立までには保育士によっても差異が出る程ですので、自立までの期間は個人差が大きいです。尿意は精神面も大きく作用しますので、お母さん始め関わる保育者の些細な対応や言動も、自立を後押しする大切な要素になってきます。「月齢的にも、そろそろ始めた方がいい」という焦りや義務感に駆られてとレーニングを始めてしまうと、かえって大人が介助する期間が長くなることが多く、お母さんも子どもも心身共に負担になりかねません。子どもの為にもお母さんの為にも、大変な思いが少しでも緩和されますように、始めどき子どもの姿とパンツ選びのポイントなどをお伝えします。

 

「よく遊び、よく食べ、よく寝る」が習慣になってきた

トイレトレーニングを始めるにあたり、生活リズムが整っていることが前提にあります。私たちもよく食べて、身体や脳を適度に動かし、ぐっすり眠れると身体の調子がいいと感じるように、子どもも体の調子が整います。身体の調子が整っていると、尿意や尿感覚も安定します。めいいっぱい身体を動かして遊ぶと腸も活発に動き消化が促され空腹を感じる、いっぱい食べた後やよく寝た後はトイレに行きたくなる、という体内リズムができやすいです。規則正しい生活を基盤としているので、お母さんんも「食後はそろそろトイレに行きたいって言いそうだな」とだんだん見通しがつきやすく、ピンポイントで声かけができます。子どもは何かに集中している時や夢中になっている時は尿意を忘れることが多いので、長時間の外出時などは合間に誘いかけが必要ですが、活動の節目(外で遊んで家に帰ってきた時など)に声尾をかけてあげると良いでしょう。食後○分後に出た、日中は△時に出た、と1日のおしっこが出た時間をざっくり記録しておくのも、我が子の体内リズムの把握につながるので、お母さんも身通りがより持てます。「今日はいつもと違うな」と大幅に変化があった際は、普段以上にトイレに誘いかけずしかし目配りは普段以上に我が子の様子を観察してあげてください。ある程度決まった時間や行動の後に排尿があることが確認出来たら、布パンツに挑戦してみていいでしょう。布パンツ時は、おむつよりも風遠しが良くなるため、頻繁にトイレに行きたがるかもしれません。

 

自分の「イヤ」がわかる

「うちの子まだお話上手じゃないんです」というお子さんも、表情にはっきりと出たり泣いて訴える等の姿が見られ、好き嫌いがはっきりしてくるのも、始めていいサインの一つです。嫌い、不快がはっきり自分でわかることが、おもらししてしまった時に服が濡れて気持ち悪い、うんちが臭くてイヤの感覚がわかることに繋がり、トレーニングをするにあたり重要な気づきです。回を重ねるにつれて、子ども自身が不快要素と理解していくと、「トイレで出したい」気持ちも高まります。「出そう」と言っているのに排尿がなくずっと便器に座っていたがる子の姿は、自分の「出る」という感覚を確かめながら服が濡れるとイヤだから、という気持ちの表れでもあります。また、拭いてあげる時に「おしっこ出てさっぱりしたね」「お洋服濡れちゃって気持ち悪かったね」等というお母さんの声がけも、子どもが不快だと知るきっかけになり、自立を後押しします。

 

ほぼ一人でお洋服やパンツを脱ぐことができる

一人で着る・脱ぐができるに越したことはないですが、脱ぐことが大人の介助なしに出来るとスムーズにトレーニングを始められます。これは、一人で補助便座やおまるに難なく座れる(またはほんのちょっとの介助で足りる)という姿が前提にあっての話ではあります。脱いだズボンは裏返しで投げっぱなしでも、問題ありません。「おしっこ出そうかも!」と咄嗟に感じた時に一人でトイレに向かうことができる事が大切で、まだズボンを脱ぐのに「おかあさ〜ん」と呼んでいて大人の手が必要なら、無理して始める必要はありません。一人で脱ぐことができても、時にはもたついてトイレに間に合わない時もあるかもしれませんが、次第に子どもは自分でズボンを脱ぐ時間も逆算してトイレへ行くようになります。慣れてきたら、ズボンとパンツを脱ぎ切らなくても用を足せることをお母さんが教えてあげれば大丈夫です。排泄の時間は着脱を自分でやってみる貴重な学びの機会となりますので、時間がない時はお母さんが急ぎでやっても構わないですが、最後まで丁寧に介助してあげましょう。

 

お母さんがトイレに行こうとすると一緒について行く、または一人でも入ってみようとする

子どもはそもそもトイレは何をする所かが分からないため「トイレが怖い」と行くのを躊躇する子もいます。保育園だとお友達の様子を見て興味が湧き始めますし、家庭保育の場合だと兄姉の存在が憧れや見本となり、刺激を受けて成長します。兄姉がいないのであれば、子どもの学びを与えるのはお母さん・お父さんです。「さみしい」と言ってトイレについていきながらも、待ちながら周りの様子、お母さんの道具の使い方をしっかり見ており、学びの機会につながっています。お母さんが気づかないうちに、一人でトイレに行っている姿が見られたら、トイレへの興味が高まっている証です。トイレットペーパーをひたすら伸ばしていると遊んでいるように見えがちですが、実はお母さんみたいに「使いこなしたい」という憧れや「どうして切れないんだろう」という探求心からの行動ですので、お母さんはあまり怒らずにペーパーを巻いて戻してくださいね。

 

時期は特に春から暖かくなってきた夏に行うのが効果的

寒いと大人もトイレが近い感覚があるように、子どもも体の冷えから排尿感覚が不規則になります。暖かい季節は過ごしやすいので、尿意による体の違和感に自分自身で気づきやすく最適な時期です。ただ、この時期を待ってということではありません。子どもの様子に併せて行うのが一番です。配慮するべき点として、真夏は汗をかいてズボンやパンツが脱ぎにくいことがあります。秋から冬にかけての季節の変わり目は、肌に当たる風が冷たくなってくるのでトイレが近くなります。トレーニングが順調な子でも、様子を見て着脱の介助が必要かもしれません。

 

短い時間から挑戦を

朝食後から日中まで、慣れてきたら昼食後まで等と、短い時間間隔からトレーニングを始めていきましょう。たかが数時間の着用でも、子どもにとっては大きな第一歩です。初めての布パンツですと心配になるのが親心ではありますが、「トイレにそろそろ行く?」と数分おきに何度も声をかけないように注意してください。なぜならば、子どもは何かに集中しているときは尿意なんて忘れている事が多いのですが、何度も声をかけられることにより集中が妨げられてしまうからです。本来なら一人で行けたであろうタイミングも、集中が妨げられおもらしをしてしまった、という事例もよくあります。一息ついた時に尿意がこみあげてくることが多いので、期が三万している様子が見られたり活動の節目にトイレに誘いかけてみてください。

 

トレーニングを始めるにあたりおすすめのパンツ

トレーニングを始めるにあたり布パンツを用意する必要がありますが、様々なデザインの物が売られています。おすすめとしては、2枚重ねではないなるべく薄いもの(大人のパンツと近い状態のもの)を選んであげてください。トレーニングパットやトイトレシートも不要です。なぜなら、子どもは季節関係なく大人よりもたくさん動き汗もたくさんかきます。たくさん動く為、足の付け根はむれて汗をかきやすいです。2枚重ね構造のパンツですとその際にまとわりついて、着脱にしにくさが生じます。また、ごわごわ感やもたつき感が「おしっこ出そうかな」という子どもの感覚を時に鈍らせます。お洗濯においても乾きにくいので、2枚重ね構造ではない、特段機能性のない普通の布パンツで十分です。3〜4枚用意しておくと、洗濯をしてもストックができるので楽でしょう。

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